うわばみの娘

いや、もう、色々がまだまだですわ

陛下、お味はいかがでしょう。「天皇の料理番」の絵日記

 『陛下、お味はいかがでしょう。「天皇の料理番」の絵日記』を読みました。おそらく先週ですが。

 『精鋭』に続き、公務員モノ……とくくってもいいのでしょうか。ジャンルが離れているので同じ公務員という気がしませんが。

 国を守る公務員もいれば、宮中晩餐会だけではなく天皇家のお食事を担当される公務員もいるということですね。そうそう、召し上がるものを育てる公務員もいるようです。

 ひとくちに公務員といってもたくさんの種類がありますね。

 宮内庁で働くというのもあって、採用にあたっては身辺調査もあるような印象です。自分だけではなく、家や親も見られている印象です。

 さて内容なんですが、ほのぼのな感じがしました。真面目なだけではありません。いたずらもするし失敗もする。女官? 達に差し入れと偽って食品サンプルを渡すとか、溺れて陛下(確か昭和天皇)にしがみつくとか(著者ではありません)。

 同じ人間として、読んでいてほっとしました。

 他の人……知らない人が失敗するイメージなんて、てんで湧かないのです。ましてや省庁勤務の人々なので。

 そして、人が職場を離れる理由もたくさんあるんだな、と。

 一般的に、年齢や結婚や介護、色々あるはずです。著者が宮内庁を離れた理由が印象的でした。こういう理由もありなんだな、と。

 

 ところで、昭和の陛下の献立ですが、シンプルでした。侍医の助言や陛下が心がける「腹八分目」もあるのでしょうか。しかし「カルグルト」が「ヨーグルト」だとは……。初見でわかりません。

 陛下も人間ですから召し上がるのでしょうが、多くのご公務で食事を摂られる暇はあるの? と思っていました。宮中晩餐会は食事というよりご公務でしょうし。